ウェルザー=メスト指揮 ニューイヤーコンサート 2023年
2023年1月1日、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートは、ウィーン楽友協会でマエストロ・フランツ・ウェルザー=メストの指揮で行われます。ウィーン・フィルと緊密な関係を築いているフランツ・ウェルザー=メストは、2010年、そして2013年に続き、3回目となるニューイヤーコンサートを指揮します。
ニューイヤーコンサート2023年は世界の90ヶ国以上で放送され、多くの方々にテレビでお楽しみいただきます。
ニューイヤーコンサート 2023年
2023年1月1日(日)
ウィーン楽友協会 大ホール、ウィーン、オーストリア
-
クリーヴランド管弦楽団
20年をかけて、フランツ・ウェルザー=メストはクリーヴランド管弦楽団の音楽監督として、このオーケストラの比類なき音色を作り上げました。彼の指導のもと、クリーヴランド管弦楽団のその卓越した音楽性は国際的に高く評価されています。音楽監督に就任して以来、彼はセヴェランス・ホールでの公演プログラムの枠組みにおける新作およびオペラ制作を通じて、クリーヴランド管弦楽団の歴史的な伝統を継承してきました。また、先駆的な教育プロジェクトと協同により、クリーヴランド管弦楽団はアメリカで最も若い世代の聴衆を獲得しています。アメリカ、ヨーロッパ、中国での招聘公演に加え、フランツ・ウェルザー=メストとクリーヴランド管弦楽団はあらゆる著名な音楽祭に参加しています。このオーケストラの最長の任期を誇る音楽監督として、フランツ・ウェルザー=メストはクリーヴランド管弦楽団を2027年まで指揮します。
-
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との共演
フランツ・ウェルザー=メストは、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とは特別に緊密で豊かな芸術上のパートナーシップで結ばれています。2014年からは毎夏のザルツブルク音楽祭でコンサートならびにオペラの指揮者として共演し、《薔薇の騎士》、《フィデリオ》、《ダナエの愛》、アリベルト・ライマンの《リア王》の他、2018年には、音楽祭の歴史に残るだろうリヒャルト・シュトラウスの《サロメ》の画期的な解釈を披露しました。2020年と2021年には初演100周年の枠組みでリヒャルト・シュトラウスの《エレクトラ》を指揮しました。2022年は、ジャコモ・プッチーニの《三部作》の上演が決定しています。
フランツ・ウェルザー=メストは、ウィーン楽友協会での定期演奏会やヨーロッパ、日本、中国、アメリカでのコンサートツアーでもウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と定期的に共演しています。また、彼の指揮で、歴史的な出来事を記念するコンサートがサラエボとヴェルサイユで行われました。2010年には夏の夜のコンサートを指揮し、2011年、2013年に続き、2023年には3回目となるニューイヤーコンサートを指揮します。
-
受賞と出版
フランツ・ウェルザー=メストは、ウィーン楽友協会の名誉会員であり、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団からは「名誉の指輪」を授与されています。また、アメリカ・ブルックナー協会からはキレニー・マーラー・メダルを、そしてジョン・F・ケネディー・センターからは芸術金賞を受賞しています。2020年にはザルツブルク音楽祭の名誉称号であるルビーがあしらわれたピンバッジを授与され、2021年にはザルツブルク音楽祭での《エレクトラ》の上演により、「最優秀指揮者」としてオーストリア音楽劇場賞を受賞しました。
2007年には著書Kadenzen. Notizen und Gespräche aufgezeichnet von Wilhelm Sinkovicz(カデンツ ヴィルヘルム・シンコヴィッツのノートと対話から)を上梓しました。最新作のAls ich die Stille fand. Ein Plädoyer gegen den Lärm der Welt(静寂に包まれて 世界の喧騒に対する弁論)は、2020年の夏に出版されるやいなや、オーストリアでベストセラー第一位に輝きました。この著作は2021年に英語でも出版されています(From Silence: Finding Calm in a Dissonant World)。
-
録音
フランツ・ウェルザー=メストは、数々のCD・DVDの録音を行ってきました。その多くが国際的な賞に輝いています。ザルツブルク音楽祭での《薔薇の騎士》《サロメ》のライブ録音もその一例です。2022年の夏に、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は、Special Annual Editionのシリーズとして、ザルツブルク音楽祭でのリヒャルト・シュトラウスの《薔薇の騎士組曲》と《アルプス交響曲》の公演からライブ録音を発売します。
100周年を記念して、クリーヴランド管弦楽団は3枚組のCD BOX A New Centuryを発売しました。ベートーヴェン、ヴァレーズ、シュトラウス、プロコフィエフ、ヨハネス・マリア・シュタウト、ベルント・リヒャルト・ドイチュなどの作品が収録されています。同シリーズから2020年秋にはセヴェランス・ホールでのフランツ・シューベルトの《交響曲第8番》とエルンスト・クルシェネクの管弦楽曲《Static and Ecstatic》の公演ライブ録音が発売されました。
新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大している間にも、フランツ・ウェルザー=メストは、シュニトケの《ピアノと弦楽のための協奏曲》(イェフィム・ブロンフマンとの共演)とプロコフィエフの《交響曲第2番》を録音し、2021年11月からCD、ストリーミング、ダウンロードで配信しています。2020年に、クリーヴランド管弦楽団は、独自のadella.liveという名称のストリーミングプラットフォームを設立しました。
フランツ・ウェルザー=メストに関する詳細情報についてはこちらをご覧ください:www.welsermoest.com
ラデツキー行進曲のウィーン・フィル版
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートで、ヨハン・シュトラウスの《ラデツキー行進曲》op. 228が初めて演奏されたのは、1946年1月1日のことでした。ウィーン・フィルのアーカイヴ所蔵の資料によれば、ヨーゼフ・クリップスが指揮したこのコンサートにおいて、《美しく青きドナウ》の前の最初のアンコール曲として演奏されたそうです。
ニューイヤーコンサートのフラワーアレンジメント
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とウィーン市営庭園との協同によるウィーン楽友協会のフラワーアレンジメントは2015年から行われています。
ニューイヤーコンサートに間に合うように、マスターフローリストは、すでに12月27日に仕事に着手し、オーストリアの園芸家や花屋と協力して、ウィーン楽友協会の「黄金のホール」を花の海で輝かせます。