ニューイヤーコンサート

2025年ニューイヤーコンサートは、マエストロ・リッカルド・ムーティ指揮

拡大 R. ムーティ指揮 ニューイヤーコンサート 2021年 © Dieter Nagl

2025年1月1日、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートはマエストロ・リッカルド・ムーティの指揮で行われます。ムーティは、ウィーン・フィルの歴史において、50年以上にわたり、特別な役割を果たしてきました。

ニューイヤーコンサート2025年は世界の90ヶ国以上で放送され、多くの方々にテレビでお楽しみいただきます。

ニューイヤーコンサート2025年のプログラム

ニューイヤーコンサート 2025年

2025年1月1日(月)
ウィーン楽友協会 大ホール、ウィーン、オーストリア

リッカルド・ムーティ

リッカルド・ムーティは、その特別なキャリアにおいて、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、ニューヨークフィルハーモニック、フランス国立管弦楽団など、世界の主要なオーケストラを指揮しています。2010年から2023年まで、リッカルド・ムーティは、シカゴ交響楽団の音楽監督を務め、その任期の終わりには、同楽団から終身名誉音楽監督として認められました。リッカルド・ムーティは、1971年以来、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とはウィーン、ザルツブルク、世界各地で共演しており、50年以上にわたり、特別な絆で結ばれています。

拡大 Riccardo Muti
  • リッカルド・ムーティとウィーン・フィル

    1971年8月のザルツブルク音楽祭にて、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と1941年7月28日にナポリに生まれた指揮者リッカルド・ムーティの世紀の共演が始まりました。マエストロ・ムーティをウィーン・フィルの歴史において特別な存在としているのは、500回を超える共演回数のみならず、これらのコンサートの音楽芸術としての高い完成度にあります。ムーティは、コンサートに向けて丹念に研究を重ね、ウィーン・フィルの特別な音色に関する深い見識を与える細部の多くに重きを置いています。ウィーン・フィルとの特別な絆は、リッカルド・ムーティが2011年に70歳の誕生日を迎え、ザルツブルクでウィーン・フィルの名誉団員の称号を贈られたことでも表されました。

    2024年のハイライトを飾ったのは、ベートーヴェンの交響曲第9番初演200周年記念コンサート、ベルリンのヴァルトビューネ(屋外施設)での初めての共演、ラヴェンナ音楽祭開会式での共演でした。1993年、1997年、2000年、2004年、2018年、2021年に続いて、2025年にはリッカルド・ムーティにとって7回目となるニューイヤーコンサートを指揮し、ヨハン・シュトラウス生誕200周年の開始を告げます。

    2021年のコロナ禍でのニューイヤーコンサートは、無観客で開催されました。
    2025年に、リッカルド・ムーティとウィーン・フィルとの長きにわたる共演は55年目を迎えます。

  • 社会意識

    リッカルド・ムーティの社会並びに市民に対する責任意識は、ラヴェンナ音楽祭で創設された「友情の道」プロジェクトの一環として、紛争などが起きた過去や現代の歴史を象徴する場所で行われているコンサートを指揮することで表明されています。これらのコンサートでは、リッカルド・ムーティは、ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団、フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団・合唱団、ヨーロッパの主要オーケストラのトップ奏者で構成された「ミュージシャンズ・オブ・ヨーロッパ・ユナイテッド」、ルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレ管弦楽団と共演しています。

  • 若手音楽家の育成

    2004年にリッカルド・ムーティは、国際的に著名な奏者が審査を行うオーディションを経て、イタリア全土の600人以上の器楽奏者から選抜された若手演奏家で構成されたルイージ・ケルビーニ・ジュヴァニーレ管弦楽団を創設しました。

    2015年7月には、リッカルド・ムーティは、若手演奏家を育成するための更なるプロジェクトを立ち上げました。若手指揮者、コレペティートル及び歌手のための最初の「リッカルド・ムーティ イタリア・オペラ・アカデミー」は、ラヴェンナで開催され、世界各地から受講生が集まりました。現在では、ミラノ、東京、中国でも開催されています。このアカデミーの目的は、ムーティの経験と解釈の奥義を若手演奏家に伝授し、観客にオペラの複雑な制作過程を紹介することにあります。

  • 受章・受賞歴

    リッカルド・ムーティには、数々の国際的な栄誉が授けられています。彼は、イタリア共和国カヴァリエーレ大十字勲章、ドイツ連邦共和国功労十字勲章、フランス共和国レジオン・ドヌール勲章コマンドゥールを受章し、大英帝国勲章ナイト・コマンダーに叙任されました。ザルツブルク・モーツァルテウムからは、銀のメダルが贈られ、ウィーンでは楽友協会、ウィーン王宮礼拝堂、そしてウィーン国立歌劇場の名誉会員に任命されました。イスラエル国はウルフ賞(芸術部門)を授与し、ウクライナの前大統領ポロシェンコは、2018年7月の親善コンサートにおいて功労勲章を授与しました。ムーティは、世界中の主要な大学から、20以上の名誉学位を授与されています。

    2011年には、ムーティは名誉あるビルギット・ニルソン賞、アストゥリアス王太子賞芸術部門を受賞し、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団名誉団員の称号を贈られ、ローマ歌劇場終身名誉指揮者に任命されました。2012年にはローマ教皇ベネディクトゥス16世より最高位の騎士団勲章である大聖グレゴリウス勲章(大十字)が授与されました。日本では、2016年の春の叙勲・褒賞において旭日重光章を受章し、2018年には高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)を受賞しました。2021年には、ザルツブルク音楽祭にて、オーストリア共和国功績勲章の名誉大金章を授与され、同年10月にはロシア芸術アカデミーより名誉外国人会員に選ばれました。

リッカルド・ムーティに関する詳しい情報はこちらをご覧ください:www.riccardomuti.com

ラデツキー行進曲のウィーン・フィル版

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートで、ヨハン・シュトラウスの《ラデツキー行進曲》op. 228が初めて演奏されたのは、1946年1月1日のことでした。ウィーン・フィルのアーカイヴ所蔵の資料によれば、ヨーゼフ・クリップスが指揮したこのコンサートにおいて、《美しく青きドナウ》の前の最初のアンコール曲として演奏されたそうです。

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ニューイヤーコンサートのフラワーアレンジメント

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とウィーン市営庭園との協同によるウィーン楽友協会のフラワーアレンジメントは2015年から行われています。

ニューイヤーコンサートに間に合うように、マスターフローリストは、すでに12月27日に仕事に着手し、オーストリアの園芸家や花屋と協力して、ウィーン楽友協会の「黄金のホール」を花の海で輝かせます。

ニューイヤーコンサートのチケット情報

年末年始の伝統となっているジルヴェスターコンサート及びニューイヤーコンサートのチケットは、大変多くのお客様よりご所望いただいているため、チケットは、年の始めにウィーン・フィルのウェブサイトの方で抽選販売をさせていただきます。